これから簿記3級に挑戦しようと考えているあなたにとって、参考書選びはまず最初に悩むところですよね。
私自身、初学者+理系出身ということでゼロからの簿記3級学習スタートということになりましたが、参考書選びには苦労した記憶があります。
今回は私のような初学者に向けて、
「参考書の必要性について」
「オススメ参考書」
というテーマでお話していきたいと思います。
これから簿記3級に挑戦される方にとって、少しでも参考になれば幸いです。
筆者のプロフィール↓
プロフィール
- 理系出身
- 文系知識ゼロ(簿記初学者)
- 暗記は大の苦手
- 社会人
- 2019年2月:簿記3級を1発合格
Contents
簿記3級における参考書の位置付け
基本的に簿記3級の学習は、参考書で一通り内容把握するところからスタートしましょう。
~参考書から学習スタートした方が良い人~
- 「仕訳」と聞いてピンと来ない
- 会計の業務経験なし
- 理系
- 数字が苦手
注意ポイント
上記に当てはまらない人、特に「仕訳」の知識を有している方は過去問演習から入ることをお勧めします。
参考書から学習を始める理由としては、大きく2点あります。
参考書で学習する理由
- 初学者が「過去問演習」のみ→理解(難)
- 簿記の世界はイメージが沸きにくい
1.初学者が「過去問演習」のみ→理解(難)
初学者がいきなり「過去問演習」をすることはオススメしません。
「はい、その通りです。」
簿記3級と同じような難易度のビジネス実務検定3級は、もはや過去問を詰め合わせた参考書1冊で合格したと言っても過言ではありません。
【ビジネス実務法務検定3級】勉強時間/合格できる学習方法付き
他に挑戦した理系資格試験についても、過去問演習から学習開始するパターンが多いです。
しかし、繰り返しになりますが簿記3級の試験については「参考書」を1度読破して全体像を掴むことをお勧めします。
その理由は、ずばり「筆者自身が過去問から学習スタートしたが、すぐに理解できず諦めた経験」があるからです。
(その後、参考書からの学習方法に切替えて無事合格することができました。)
もう少しかみ砕いて説明していきましょう。
簿記の世界は、初学者にとって完全なる未知の世界です。
特に重要視される「仕訳」作業は、まず初見で理解することは難しいでしょう。
ポイント
ちなみに、この「仕訳」が正確にできるようになれば、ほぼ間違いなく簿記3級に合格できます。
初学者が過去問から学習開始する懸念点として次のようなことが挙げられます。
- 簿記に出てくる用語を知らない
- 最重要な「仕訳」について全くルールが分からない
- 過去問演習のみではイメージを持てない
ここで例として英語学習に置き換えて考えてみましょう。
簿記3級の過去問にいきなり入るということは、英単語/文法/構文を全く知らずに英語長文を読もうとすることと同じです。
もちろん、「英語長文を読みながら基本事項も覚えていけばOKじゃないか!」という意見もあるかと思います。
私もそのような考え方には基本的に大賛成です。
ただし本当に英語が分からない人にとって、英語長文を最初から読んでいくことが効率的なのでしょうか。
・基本的な英単語の意味(You,like,go,have...)
・英語には名詞、動詞、形容詞・・・があって、基本的な使い方としては・・・・。
上記のような最低限のルールぐらいは知っておかないと、さすがに英語長文を読もうにもよめないと思います。
それなら、基本的な英単語/文法/構文を把握してから英語長文を読んだ方が効率的に学習を進めることができますよね。
簿記の学習(特に仕訳について)も、英語長文を読むように必要最低限のルールを理解することが必要です。
つまり、参考書で簿記3級の全体像を掴むことで、スムーズに過去問演習に取り掛かることができます。
2.簿記の世界はイメージが沸きにくい
先程も少し触れましたが、簿記は数字の世界です。
それゆえに、自分自身がやっている作業のイメージが非常に湧きにくいです。
借方科目 | 金額 | 貸方科目 | 金額 |
買掛金 | 100 | 仕入 | 100 |
売上 | 600 | 売掛金 | 600 |
仕訳表↑
図が示すように、簿記の世界では様々なお金を「借方」「貸方」に分別して明記していきます。
(細かいルールは参考書で学習していけばすぐに慣れてくるので、現段階で分からなくても何も心配する必要はありません。)
その際、「買掛金」と「売上」がなぜ借方科目に明記されているか、丸暗記せずにイメージを膨らませながら理解していくことが重要です。
もちろん丸暗記でも乗り切ることはできますが、試験中忘れてしまった際に全く対応できなくなってしまいます。
そして、この仕訳を間違えてしまうと芋づる式に大幅な減点となってしまうリスクがあるのが簿記の怖いところです。
メモ
少し脅かすようなことを言っていますが、「仕訳」は誰でも練習すればしっかりできるようになるので心配しなくて大丈夫です!
(算数の足し算や引き算のようなものですね・・・。)
イメージを持つことで、仕訳を正確かつスピーディーに行えるようになりましょう。
同様に、「仕入」や「売掛金」が貸方科目側に記されることもイメージを持てるとvery good!です。
ポイント
暗記が苦手な人は、なおさら参考書でイメージを膨らませながら学習していくことをオススメします!
簿記3級の参考書使用方法
私が実際に使用した参考書は、スッキリわかる 日商簿記3級 第14版です。
勉強方法としては特段変わったことはありません。
強いて言うなら、章ごとに学習を進めていくことをオススメします。
学習方法
- 1つ章を読む
- 読んだ章の演習問題を解く
- 答え合わせ(ミスしたところは軽く復習)
- 次の章を読む
※全体的にサラッと、まずは1周読破して簿記3級の全体像を把握しましょう。
1章読む→該当箇所の問題演習を行うという流れで学習していきましょう。
複数の章をまとめて読んでから、一気に問題演習を行おうとすると、ほぼ100%前半の内容を忘れてしまっているのでオススメしません。
1章ずつテンポ良く読み進めていくことがポイントです。
Q&A
Q&A
・スッキリわかる 日商簿記3級 第14版だけで簿記3級に合格できますか?
・参考書はどの程度の仕上がりにすればよろしいですか?
「スッキリわかる 日商簿記3級」のみで簿記3級に合格できますか?
結論としては、「スッキリわかる」シリーズのみで合格することは難しいです。
理由
・こちらの参考書は基礎基本の習得を目的としている参考書なので、実際の試験レベルに慣れることは困難。
・演習問題数が少ない。(簿記合格には慣れも必要です。)
「スッキリわかる」シリーズが得意としている範囲は、基本事項確認&基本問題演習となります。
従って、試験合格レベルに到達するためには過去問演習は必要不可欠になります。
その分、初学者が過去問演習レベルに到達するために必要な知識は十分に習得することができます。
ポイント
- 超基本事項から解説しており、初学者でも十分に理解できる。
- 付属問題のレベルが、初学者が過去問レベルに挑戦する綱渡し的な役割を担うように調整されている。
- 問題量が最小限なので、過去問演習までの道のりが最短。
- イラストが可愛い
↑馴染みやすいイラストとなっています。
参考書はどの程度の仕上がりにすればよろしいですか?
参考書は、6~7割前後の仕上がりを目指しましょう。
初学者が参考書を完璧にしようとすると、必要以上に時間がかかってしまいます。
過去問演習を通して基本事項の復習もできるので、あくまでも全体像の把握を目的として取り組むことが大切です。
ちなみに、筆者は約12hで参考書を2周読み基本事項の確認を完了させました。
まとめ
ポイント
- 簿記3級の学習では、参考書で基本事項を一通り確認することが重要。
- 参考書の理解度は60%程度を目指そう。
- オススメの参考書はスッキリわかる 日商簿記3級 第14版
これから簿記3級に挑戦する上で、どのような方法で学習を進めていくか迷いますよね。
特に「参考書」使用の有無については、その後の勉強計画にも大きな影響を与えます。
簿記は数字の世界なので、なかなかイメージを膨らませることが難しい=内容が頭に入ってきにくいことも事実です。
筆者の経験上、初学者の方は参考書で基本事項を確認してから効率よく過去問演習に入ることをオススメします!(1番効率的です。)
あなたの簿記3級受験が無事に成功することを願っています。
おすすめ参考書↓
おすすめ過去問↓
スッキリうかる 日商簿記 3級 本試験予想問題集 2023年度版
-
[簿記3級]最短合格方法まとめ~25.5時間で合格した勉強法、使用参考書を徹底解説~