ビジネス会計検定は比較的新しい資格でもあり、勉強方法等に関する情報もあまり出ていませんよね。
実際にビジネス会計検定3級に合格(見込み)した筆者の経験をもとに、次の3点について解説していきます。
ポイント
①「ビジネス会計検定」の試験概要
②合格できる「ビジネス会計検定3級」学習方法
③資格取得に必要な学習時間
これからビジネス会計検定3級を受験予定の方は、是非参考にしてください。
↓筆者プロフィール
プロフィール
- 理系卒(電気電子系)
- サラリーマン(技術職)
- 簿記3級取得済み
- 暗記→苦手
- 2021年ビジネス会計検定3級合格
Contents
試験概要
早速、ビジネス会計検定3級の試験概要について紹介していきます。
試験内容
ビジネス会計検定試験は、財務諸表に関する知識や分析力を問うもので、
財務諸表が表す数値を理解し、ビジネスに役立てていくことに重点を置いています。
引用:ビジネス会計検定試験公式サイト
大阪商工会議所の公式サイトによると、財務諸表の分析に重きを置いた資格試験です。
会計関係の資格では「簿記」が有名ですが、簿記とビジネス会計検定の違いについても確認してみましょう。
(引用:TAC公式サイトより)
簿記:財務諸表の作成
ビジネス会計検定:財務諸表の利用(分析等)
ポイント 財務諸表分析を学ぶ事で、社会人はもちろん学生(就活生)や株式投資に興味がある人にも役立つ資格となっています。
試験概要については下記のとおりです。
(引用:ビジネス会計検定試験公式サイト)
試験概要
・マークシート式
・試験時間:2時間
・合格標準点:70点以上(100点満点)
財務に馴染みがない方には全く見当もつかない出題範囲かと思いますが、後述する学習方法でしっかり取り組めば確実に合格できるので安心して下さい。
試験難易度&合格率
結論、試験難易度は「易」です。
資格試験難易度を偏差値で表しているサイトによると、
偏差値:41
となっています。
(簿記3級:偏差値45)
注意ポイント
個人的には、偏差値以上の難しさを感じました。←簿記3級と比較してほんの少し簡単なぐらいです。
(ビジネス会計検定が比較的新しい資格のため、現状資格試験偏差値においても偏差値設定を調整している段階だと思慮される。)
次に合格率についてです。
受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率(%) | |
27回(2020/10) | 3,937 | 2,774 | 70.5 |
26回(2020/03) | 2,886 | 1,804 | 62.5 |
25回(2019/09) | 4,502 | 2,666 | 59.2 |
24回(2019/03) | 3,859 | 2,408 | 62.4 |
23回(2018/09) | 3,847 | 2,378 | 61.8 |
22回(2018/03) | 3,438 | 2,012 | 58.5 |
過去6回合格率平均:62.5%
5人に3人は合格しています。
メモ
2011/3/6(第8回)試験にて合格率38.1%という驚異の数字を叩き出していますが、現在は試験内容も調整されて合格率も60%前後で推移しているので安心して下さい。
この合格率の高さからも、正しい学習方法で取り組めば初学者でも十分合格できることが分かるかと思います。
ビジネス会計検定3級の勉強方法及び時間
ビジネス会計検定3級の勉強方法と学習時間について、実際に合格した筆者の経験をもとに紹介していきます。(まだ合格予定ですが・・・。)
勉強方法
ビジネス会計検定3級の学習には、「公式テキスト」及び「公式過去問題集」を使用することを強くオススメします。
理由
- 「公式テキストの内容と、それを理解したうえでの応用力を問います。」と公式サイト上にはっきり明記。
→実際その通りでした。 - 他の参考書が充実していない。(←比較的新しい資格試験のため)
- 公式テキストの解説◎
- 過去問題がインターネット上で入手不可
→公式過去問題を購入する必要あり。
もちろん「公式テキスト」及び「公式過去問題集」を購入するデメリットもあります。
デメリット①:費用がかかる(2冊合計で3,500円ぐらい)
デメリット②:過去問題集の解説が不親切(公式テキスト見てね!という解説多め)
使用してて正直想うところもありましたが、ビジネス会計検定3級に合格するための知識は確実につけることができましたので強くオススメします。
(消去法で考えても公式のテキスト一択かと思います。)
ポイント
公式テキストと聞くと堅苦しさを感じますが、筆者はストレスなく最後まで読み切れたのも高評価の一因です。
学習手順
- ビジネス会計検定試験公式テキスト3級通読(1周目)
- 公式テキスト通読(2周目)+ビジネス会計検定試験®公式過去問題集3級(1周目)
- 公式過去問題集(2周目)
- 最終見直し
手順① 公式テキスト通読(1周目)
まずは試験範囲の全体像を掴むために、サクサク読み進めていきましょう。
その際の基本ルールは2つ。
- 振り返らない(前のページにいちいち戻らない。)
- 本当に重要な項目は過去問演習で習得
→全てを一発で暗記しようとしない。
注意ポイント
過去問演習を制する者が試験を制します。まずは大枠だけ掴むつもりでサクサクいきましょう。
(引用:ビジネス会計検定試験公式テキスト3級)
上記表に記されるような項目については、軽く目を通す程度でOKです。
最初から覚えようとしないことがポイントとなります。
手順② 公式テキスト通読(2周目)+公式過去問題集(1周目)
公式テキスト2周目は、単元毎に区切って読み進めていきます。
その際、1単元公式テキストを読んだら該当する過去問題を解いていきます。
実際に過去問題演習をすることで、ビジネス会計検定3級で重要な部分がはっきりしてきます。
※資格試験において傾向を知ることは大変重要。
この段階では、分からない問題も多々あることが予想されます。
(実際私もできない問題が沢山ありましたので、全く心配しなくて大丈夫です。)
最後まで過去問題集を解き終えることを目標に、次々と演習を進めていきましょう。
公式過去問題集には2回分の試験問題が章末に添付されているので、両方とも解いていきます。
点数も大切ですが、現状把握(苦手分野をはっきりさせること)が何より大切です。
ちなみに私の点数です↓
正答数 | |
過去問第20回 | 43/50 |
過去問第22回 | 36/50 |
ビジネス会計検定三級
過去問第22回
36/50😅合格点が7割りなのでかなりギリギリです。
仕訳的な要素が多いと、点数落としてしまう模様😥
明日は1日中、暗記にあてます!
お休みなさい💤
試験まで残り1日。#ビジネス会計検定
— やーま@電験&TOEIC (@EE10018) March 12, 2021
(暗記事項が完全に曖昧でした。)
注意ポイント
試験問題の結果をもとに、最終確認(弱点克服)をする時間は必ず確保しておきましょう。
(だいたい試験2日前には解き終えておきたいところです。)
手順③ 公式過去問題集(2周目)
公式過去問題集の2周目に入ります。
自分自身の力で解いていき、できた問題にはチェックをつけていきましょう。
(このチェック付けをやると過去問演習3周目を効率的に行うことができます。)
(引用:ビジネス会計検定試験®公式過去問題集3級)
分からなかった問題は公式テキストを読みながら理解するように努めて下さい。
手順④ 最終見直し
大きくやることは2つです。
- 公式過去問題集の総復習(2周目で理解不足だった問題のみ)
- 暗記事項の最終確認
この段階まで来ると、公式過去問題集で復習が必要な問題もそこまで多くないため、1日あれば十分に復習可能です。
暗記事項はもう一度チェックして試験に備えましょう。
勉強時間
勉強時間は一般的に50~100時間と言われています。
ただし、筆者の経験上そこまで時間をかけなくても十分に合格可能だと考えています。
筆者実績:合計30時間
時間(h) | |
公式テキスト(1周目) | 7 |
公式過去問題集(1周目) | 15 |
公式過去問題集(2周目) | 6 |
総見直し | 2 |
合計 | 30 |
最初から全ての分野を完璧にしようとすると、進捗が非常に遅くなりますので注意して下さい。
ポイント
勉強方法:「大枠を捉える→詳細を掴む」という学習方法を意識する。
Q&A
受験に際してのQ&Aコーナーです。
Q&A
- ビジネス会計検定はどこで受験できますか。
- 簿記持っていないとビジネス会計検定は厳しいですか。
- アプリ等で学習できますか。
Q.ビジネス会計検定はどこで受験できますか。
結論、受験できる都道府県が決まっているので注意が必要です。
(引用:ビジネス会計検定公式サイト)
今後メジャーな資格になっていけば、全国で受験できるようになってくるかと思います。
Q.簿記を持っていないとビジネス会計検定は厳しいですか。
簿記の知識が無くても十分に対応できます。
私自身、簿記3級を持っていますが、正直ほとんどその知識を活かすことはありませんでした。
少し資格試験の勉強に入りやすかったかなぁ・・・ぐらいです。
実際私の友人で、簿記の知識ゼロ(もちろん会計関係の仕事経験なし)でも1発合格していました。
ビジネス会計検定に興味があるのであれば、無理に簿記を受験する必要性はないかと思います。
Q.アプリで学習することはできますか。
現状、ビジネス会計検定向けの学習アプリは残念ながらありません。
隙間時間を有効に使うため、筆者は重要事項の写真をスマホ内に入れて学習しました。
まとめ
ポイント
- ビジネス会計検定は財務諸表利用(分析)の資格試験
- 「公式テキスト」及び「公式過去問題集」で合格可
- 勉強時間は約30時間
- 試験難易度は「易」
ビジネス会計検定はまだ規模の小さい資格試験ではありますが、財務諸表の分析という分野は非常に面白く将来役立つ内容だと感じています。
その一方で、受験者が少ないため試験に関する情報があまり出回っていないことも、私自身が試験勉強する過程で強く感じました。
この記事が、これからビジネス会計検定3級を目指す方に少しでも参考になれば幸いです。
↓学習手順の復習
学習手順
- ビジネス会計検定試験公式テキスト3級通読(1周目)
- 公式テキスト通読(2周目)+ビジネス会計検定試験®公式過去問題集3級(1周目)
- 公式過去問題集(2周目)
- 最終見直し
↓ビジネス会計検定3級の要点まとめ
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【ビジネス会計検定3級】重要事項まとめ
↓ビジネス会計検定解答速報
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↓簿記3級に興味ある方
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